さいしき

お茶と読書

飲み比べイベント

表参道にある日本茶カフェ「茶々の間」の飲み比べイベント2023、申し込みが遅くなってしまったけどなんとか予約が取れたので参加。
土日の渋谷、表参道は人が多いなあ。と思ったけど、普段来ない場所だから土日だから人が多いのか、平日もこんなもんなのかよくわからないと思い直した。

blog.chachanoma.com

飲み比べイベントは13:30から90分で30種類ほどの冷茶を飲み比べられるというもの。
シングルオリジンのお茶を扱っているお店だけど、こんなにたくさんの品種、商品を一度に比べられる機会なんてそうそうないから楽しみにしていた。
13:20くらいにつき、前の時間の人たちがいる中をたたずむ。これは10分くらい間開けて入れ替え性にした方が良かっ

もちろん30品種というわけではなくて、品種は同じだけど生産者が違ったり、同じ生産者が作る別の品種のお茶だったり、品種は同じで産地が違ったりと、いろんな視点で飲み比べができる。ただ、視点が多すぎて何をもって比べているのか分かりにくくなった…生産者で比べる!とか特定の視点を持てば良かったとちょっと後悔した。

冷茶で淹れているから味わいの差はそこまで出るものではなく、香りの違いを楽しんでほしいとのこと。
お茶ばかり飲んでいると口の中がカピっカピになったが、そんな中口にする乳酸菌発酵茶やお水が助かった。ミニパフェも美味しかった。おまけ程度のちゃちいものかと思ったら、めちゃくちゃおいしかった。立ちながらささっと食べてしまったけど、あれなんだったんだろう?クッキーとジェラート、あとカステラやラスクっぽいものが入ってた?甘すぎず、爽やかな口当たりがとても良かった。

予約者限定のお茶として玉露「たおやか」が用意されていて、これがまた美味しかった…煎茶の飲み比べだからおまけ的に?置いてある玉露美味しい〜というのもどうかと思ったが、仕方がない。
スタッフの北川さん曰く、茶々の間の玉露は海苔香も少なめであっさりしているらしい。確かに、ぐわっとくる旨みというより、とても上品な旨みだと感じた。香りもすっきりしていて、口に含むとメロンのような味わいすらあった。苦味のある煎茶も飲んでいたので、余計に玉露の甘みが際立った。ちょっとお高めの茶葉だったけど、次は「たおやか」が欲しくなった。

飲み比べていると、自分の好みの輪郭もだんだんくっきりしてくる。
苦味は割としっかりある品種が好みとか、華やかな香りはあまり求めてないかもとか。品種としては「かなやみどり」のバランスの良さが気に入った。商品としては「ちどり」と「花葉色」の二種類があり、今日は「ちどり」を買った。10%オフで50g1200円というお手頃価格も良い。たおやかは3500円くらいするからちょっとすぐに手が出ないけど。
あと、大棟という珍しい品種も良かったな。やぶきたに近い感じで飲みやすく、旨みも感じた。手摘みの「月夜見」と機械摘みの「つきよみ」があったが、月夜見の方が確かに上品な味わいだったかも。


「在来」もいくつか出ていて、飲みやすいものが多かったなという印象。
とはいえ、「在来」がいったい何を指すのか、どういうものなのかよくわからなくて北川さんに質問。忙しそうだったのに、相変わらずのマシンガントークでめちゃくちゃ丁寧に対応していただいた。
ただ、北川さんが一生懸命説明してくださっているのを聞きながら「ああこの人、本当にお茶が好きなんだな、それでもってお茶の素晴らしさを人に語るのも好きなんだろうな、いいなあ」などと北川さんの魅力を感じていたもんだから、家に帰って聞いた話を復習しようとしたら、全然思い出せなかった。

で、自分でちょっと調べることに。

> チャノキはもちろん実から種が取れて、自然にはそこから繁殖していくもの。ただし、チャノキは「自家不和合性」という異なる個体の間では受精できても、同一個体の受粉では受精できない/しにくい性質があるらしく、種を植えて繁殖させようとすると別の品種になってしまう。すなわち、やぶきたの種を植えてもやぶきたの受粉では受精できずに、別の品種の受粉で受精してしまって、それはもうやぶきたじゃなくなってしまう。だから同一品種で繁殖させるためには「挿し木」といって、伸びた若い芽を切り取って、それを植えて増やす方法をとっている。

ということらしい。だから在来は品種固定されておらず、味わいがその都度変わる、チャノキ一本一本でかわるらしい(商品としては混ぜ合わせて製茶するけど)。

満足して退店したものの、お茶飲みまくったのでその後何度もトイレに行きたくなった。